商号（会社名）の決め方

類似商号規制の撤廃について

会社法が施行されたことにより、類似商号規制が緩和して、法務局の登記事務でも、商号の類似審査をされないこととなりました。
しかし、事後的裁判所で争いになる事例があります。不正競争防止法違反と以下の会社法第８条を絡んでいることがあります。

　
会社法第８条
　　　＊何人も、不正の目的をもって、他の会社であると誤認されるおそれのある名称又は商号を使用してはならない。
　　　＊２　前項の規定に違反する名称又は商号の使用によって営業上の利益を侵害され、又は侵害されるおそれがある
　　　会社は、その営業上の利益を侵害する者又は侵害するおそれがある者に対し、その侵害の停止又は予防を請求する
　　　ことができる。

使用できる文字

日本文字
　　　　●　漢字
　　　　●　カタカナ
　　　　●　ひらがな）

ローマ字
　　　　●　大文字
　　　　●　小文字

アラビア数字　(0,1,2,3~~)

限定された符号　
　　　　●「＆」（アンパサンド）
　　　　●「’｣（アポストロフィー）
　　　　●「，｣（コンマ）
　　　　●「－」（ハイフン）　　
　　　　●「．｣（ピリオド）　　　
　　　　●「・」（中点）
注：これら6つ符号は字句を区切る際の符号として使用する場合使用できます。
　　名称の先頭又は末尾に用いることはできません。

必ず「株式会社」の文字を入れる

社名の前又は後ろに「株式会社」を必ずつけます。
社名の前に付ける場合は前株と言い、後ろに付ける場合は後株と言います。

会社の部門表記は登記できない

会社の1部門を表す文字を入れた社名では商号として不可。
「○○株式会社××コンサルティング部」や「▲▲株式会社●●支店」など。

避けるべく商号

有名な会社の商号を使用
例「伊勢丹」「東芝」「三井」「三菱」等、
一般的に知られた会社名の使用が後に裁判に起こされる可能性があります。
銀行・信託などの文字
銀行業、信託業等の認可事業は、銀行業及び信託業を営む以外には使用不可。
その他、信託業法・組合業法・保険業法・信用保証協会法・銀行法などで名称を
使用することが禁止されているものもある。
行政官庁と誤認されるおそれのある商号
公序良俗に反する単語を用いた商号