建設業許可を受けるため必要な要件
建設業許可を受けるには、必要な条件をクリアする必要があります。以下のとおり５大要件をすべて充たしていないと許可を受けられません。
経営業務の管理責任者がいること
経営業務の管理責任者とは、法人の場合は常勤の役員で、個人の場合は事業主本人または登録した支配人です。
経営業務を総合的に管理し、執行した経験などがある者です。
さらに、次のいずれかの条件に該当する必要です。
- １．許可を受けようとする建設業に関し、５年以上経営業務の責任者としての経験をしています。
- ２．許可を受けようとする業種以外の建設業に関し、７年以上経営業務の責任者としての経験をしています。
- ３．許可を受けようとする建設業に関し、７年以上、経営業務を補佐した経験があります。
専任技術者が営業所ごとにいること
専任技術者とは、その業務について専門的な知識や経験を持つ者で、営業所でその業務に常勤して、従事する者のことです。
一般許可の場合は、次のいずれかに該当する必要です。
- １．（建設業許可を受けようとする業種に、国家資格を取得しています。
- ２．取得したい業種について、実務経験が１０年以上あります。
- ３．高校又は大学で所定学科を卒業後、実務経験が５年以上（大学は３年以上）あります。
特定許可の場合は、必要となる資格、免許または実務経験などハードル高い条件があります。
請負契約に関して誠実性があること
許可を受けようとする者が請負契約に関して、不正又は不誠実な行為をする恐れが明らかな者でないことが必要です。
不正な行為は請負契約に締結、履行に際して、詐欺、脅迫、横領などの法律に違反する行為です。
不誠実な行為は工事内容、工期などについて請負契約に違反する行為です。
不正また不誠実な行為を行ったことにより免許の取消処分を受け、或いは営業の停止などの処分を受けて５年を経過しない者は誠実性のないもの見なされます。
財産の基礎または金銭的信用を有していること
請負契約を履行するに足りる財産の基礎または資金調達能力が必要です。一般許可と特定許可により、次のようになります。
一般許可の場合、次のいずれかに該当する必要があります。
- １．自己資本が５００万円以上あること
【貸借対照表の純資産】の額のことをいいます。 - ２．５００万円以上の資金調達能力があること
金融機関から500万円以上の残高証明書などで証明します。 - ３．直前の過去５年間について許可を受けて継続して建設業を営業実績のあること
許可の更新の場合は、この要件に該当します。
特定許可の場合、以下のすべてに当てはまることが必要です。
- １．欠損の額が資本金の２０％を超えないこと
- ２．流動比率が７５％以上あること
- ３．資本金が２０００万円以上あること
- ４．純資産の額が４０００万円以上あること
欠格要件に該当しないこと
許可を受けようとする際に、次のいずれかに該当した場合は、許可を受けられません。
- 許可申請書類に重要な事項について虚偽の記載があります。または、重要な事実の記載が書けているとき。
- 法人の役員、個人事業主、次のいずれかに該当するとき。
| ①成年被後見人もしくは被保佐人又は破産者 |
| ②不正の手段により許可wお受けたことなどにより、その許可を取り消され、5年を経過してない者 |
| ③許可を取り消されるのを避けるため、廃業の届出を出した者で、5年を経過しない者 |
| ④建設工事を適切に施工しなかったために、公衆に危害を及ぼしたとき、または、危害を及ぼす恐れがあるとき |
| ⑤請負契約に関し、不誠実な行為をしたことにより営業の停止を命ぜられ、その停止期間が経過しない者 |
| ⑥禁錮以上の刑に処せられ、その刑の執行を終わり、5年を経過しない者 |
| ⑦一定の法令に違反したことにより、罰金の刑に処せられ、5年を経過しない者 |
- 役員等に暴力団や過去5年以内に暴力団員だった者が含まれている法人、暴力団員等に事業活動を支配されている者
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